タイガー・ウッズはいつ復活するのか? 2011年4月25日月曜日 17:26

 4月というのは日本のゴルフ場の緑が最も美しい季節です。グリーンやフェアウエイの芝はもちろんのこと、ケヤキやメタセコイヤなどの新しい葉が輝くような緑色となる季節となります。この緑の中に身を置くだけで、心休まります。心温まる癒しの世界ですね。
 そんな時に、全くその情景とは関係なく、ふとタイガー・ウッズは気が休まる時があるのだろうか?などと考えてしまう時があります。タイガーもこの時期に日本にやってきて、この美しい緑の中で、楽しいゴルフをしてみたらどうでしょうか?マスターズでの激しい戦いで消耗した心身を休め、また彼の行動に対しての毀誉褒貶の世界にある境遇を考えると、タイガーファンの三平としては、俗世間から少しでも休まる世界に身を置いたほうが、技術の向上となる練習に励めるのではないでしょうか?などと思ってしまうのです。
 現実的にタイガーは復活するのでしょうか?とよく聞かれます。私はきっぱりと「もちろんです」と答えますが、内心大丈夫かな、と思ってしまうのも事実です。今年のマスターズでの4位は、もちろん立派な成績です。しかしタイガーなら負けも同然。奇跡のショットによる優勝しか彼にはないのです。マスターズ最終日、パー5で、スタイミーとなったセカンドショットを思い切りフックを掛け2オン、そのままイーグルを奪ったシーンがありましたが、あの瞬間、ついに復活した、と思いました。しかしその後のアプローチで、三平がよくやるような大オーバーのシーンを見た時はやはりまだまだか…、という感じになってしまいます。どういうことなのでしょうか?解説の中嶋常幸プロは、目がちょっと悪くなっているかもしれないね、と指摘していました。以前青木功プロもプロが下降し始めるのは、目が悪くなってきた時だよ、と言っていました。そういえばタイガーもレザー光線治療をよく受けているようです。どうもパットのラインを読み切れないような感じに見えます。それが続くとショットにも影響するというパターンでしょう。短いパットをはずすのを今回のマスターズでもよく見ました。そして何と言ってもまだまだ精神状態が不安定のような考えられないようなミスショットがあります。そしてミスショットだけでなく、グリーンに唾を吐いたなどという行為も出てしまいます。心が不安定な証拠でしょう。三平がタイガーに張り付いたタイで開催されたジョニーウォーカークラシックでの最終日7打差を逆転して優勝したシーンなどが三平の目に焼き付いています。こんなシーンが来るのは、やはりまだまだ時間がかかりそうですね。7月の全英オープンあたりで復活すると、ゴルフ界も盛り上がるんですけどね。何としても頑張ってほしいものです。あ、いけね、これがまたプレッシャーになりますかね。

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ゴルフは元気を贈る前向きのスポーツ 2011年4月21日木曜日 15:09

 いよいよ日本のゴルフ界も本格的にシーズン到来となりました。先週男子ツアーが三重県で開催された東建ホームメイトカップで開幕し、女子ツアーも熊本の西陣レディースクラシックから再開しました。出場した全プロ選手たちも復興をどのような形で支援していくか、と胸に秘めながら戦いに挑んだように思います。
 ゴルフの本質をご存じない方からは、ゴルフなんて真っ先に自粛すべきだ、という声も聞こえてきました。しかし先週の週刊ゴルフダイジェストのグラビアに掲載されていた被災地気仙沼のゴルフ場で、おじいちゃんをキャディーにしてラウンドする小学生のお孫さんがラウンドする姿を見て、東京在住の三平が勇気づけられました。そのコメントが、「電気と水がないけんどゴルフがありますから」というものでした。
 そうなんです、世の中の皆さんはゴルフはぜいたくなスポーツだという認識だと思いますが、ゴルフ発祥の地では、ゴルフは生活の一部なんです。ゴルフで、日頃落ち込んだ精神を立て直す役割のスポーツなんです。つまりどういうことかというと、ゴルフは人生と同じという格言通り、各ホールには、バンカーや池、林などの障害物がありますが、この障害いかに克服していくか、障害物を人生の困難という位置づけにして、最終目標のグリーン、カップにいかにたどり着くか、ということを競うスポーツなんです。その障害をどのようにして克服していくか、というチャレンジするスポーツなんですね。だからゴルフは我々人間を大いに勇気づけるスポーツなんです。
 接待や握りで勝負ばかりするスポーツじゃないんです。勇気を奮って、困難にチャレンジしていく前向きのスポーツだということをご理解していただきたいと思います。三平改めて心から再認識をお願いする次第です。

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見事に仙台に’元気’を贈った松山英樹のマスターズ 2011年4月12日火曜日 13:47

 ゴルフの祭典マスターズが終わりました。毎年のことながらやはりマスターズは、見ごたえのある世紀の祭典です。しかもコースが見事見に美しい。早朝の放送時間まで待てないぐらいわくわくする大会です。
 しかも今年は、日本から初のアマチュアー選手出場という快挙を達成した松山英樹選手が、予選通過、そして最終27位と大活躍。地元仙台のゴルフファンは大変な喜びようではないでしょうか?そして大いに元気づけられたものと思います。渡米直前に、出るな、というメールが入ったり、心が揺れ動きながらの出場でしたが、本人も出場して立派に戦いました。本当に気持ちのいい、豪快なスイングには、誰もが将来の大器だと思ったのではないでしょうか?
 若いころの青木功さんのような大きなゴルフをしますね。いや三平は青木さんの若いころのゴルフは見たことがないのですが、青木功さん本人からよく聞かされていた話を思いだすとどうも松山選手のようなゴルフではなかったでしょうか?大きくまげて林の中からグリーンオンさせたり、ミスしても動じることなく、難なくリカバリーしたり、と周囲を気にせず、マイペースのゴルフをする、しかも楽しそうにラウンドしていました。2日目を終わって、ひょっとするとひょっとするかもしれません、と書きましたが、ひょっとしてしまいましたね。
 27位でしかもローアマチュアの名誉ある称号をいただきました。彼の他にアマチュアは誰も予選を通過せず、世界のディフェンディングチャンピオンのフィル・ミケルソンと同じ順位でフィッシュ。世界ランキングのカイマーでさえ予選落ちのこのメジャーで27位というのはこの上ない活躍だと言っていいことだと思います。もちろん仙台の人達も大いに元気をいただきました。本当におめでとう。

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第一声が「楽しかったです。」マスターズ初日の松山選手。 2011年4月8日金曜日 10:40

 いよいよ今年のマスターズが始まりました。マスターズ委員会は、日本の被災地に原発対策の新兵器を送るなどと発表、各国選手からも温かい支援の申し出が相次いだ模様です。そんな中、日本からの出場の選手達も初日のプレーは、内に秘めた闘志を胸に淡々とプレーしている様子がうかがえました。
 中でもアマチュアで初めて出場の松山選手は、イーブンパーの31位と大健闘。あがりの16番から3連続ボギーが痛かったですが、堂々としたプレーぶりにホッとしました。通常なら「緊張しました」とか無我夢中でしたなどというコメントが出るのですが、ホールアウト後初めてのインタビューでは「楽しかったです」とコメント。なかなか並みの選手ではないな、と感じさせるコメントでした。プレーはピンチにたっても、冷静にリカバリーをしていましたし、いつどんな時もあわてない感じがいいですね。特に18番ホール、正面にバンカーしか見えず、ややフェードに、と力が入る場面で、やはりスライスして右の木の真後ろにボールが止まってしまいました。しかし、すぐ迷わず横に出し、残り180ヤード弱の上りの3打目を何とピンそばに持って行くところは、見事でした。しかもプレーが早い。初出場のアマチュアは、歴代チャンピオンとプレーするのが決まりですので、松山は2008年のチャンピオンのインメルマンとラウンドしました。さすがの松山選手も相当緊張したはずなのですが、それを感じさせないプレーぶりでした。ひょっとするとひょっとするかもしれませんね。震災を後、出場するかどうか迷ったようですが、ファンからの激励もあり出場を決意。今回の彼のこの決意に関しては、三平はいい結果を生むように思います。仙台の人達も期待しているはずです。
 一方藤田の2アンダー14位、石川遼の1アンダー24位は想定内のプレーではないでしょうか?池田勇太の2オーバーは、ちょっとドライバーが曲がりすぎですね。いずれにしても期待できる日本人選手達の初日でした。

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米国LPGAのメジャー、クラフトダイナショア開催コースは初めてアイランドグリーンを作ったコース 2011年4月7日木曜日 16:18

 先週日本の有村智恵、そして宮里美香両選手が7位と健闘した米国LPGAのメジャー初戦、クラフトダイナショアの開催コースは、カリフォルニアの人気リゾート地パームスプリングスのミッションヒルズです。何を隠そう三平が、30年ほど前に、初めて見た米国のコースなのです。このコースの設計者はゴルフ設計界の鬼才と言われたデズモンド・ミュアヘッド。この時は彼にカートに乗せられ、18ホールを解説付きで案内してもらいました。パームスプリングスの都市開発の一環としてこのコースが開発され、米国の代表的な住宅とゴルフコースの融合施設です。このコースの開発していた時のパームスプリングの写真を見たのですが、周囲は広大な砂漠地帯。建物ひとつありませんでした。今や米国を代表する避寒地型リゾートで、この開発の後に米国中、世界中に住宅とゴルフコースの滞在型リゾートの開発が行われたのです。つまりデズモンド・ミュアヘッドそのものが今や世界中どこにでもある、住宅とゴルフ場融合リゾートの開発者だったわけです。
 彼はこの後、世界中に200コース以上もの住宅ゴルフ場リゾートを作り上げました。
 さらに彼は世界初のアイランドグリーン、つまり浮島型のグリーンをこのミッションヒルズの18番ホールで作ったのです。アイランドグリーンというと、トーナメント開催で有名となったピート・ダイ設計のフロリダ州TPCソーグラスの17番パー3が有名となり、世界初と言われましたが、世界初は、このミッションヒルズの18番ホールなのです。いつもミュアヘッドと話すと「俺が最初だ」と文句を言っていました。パー4ながら、最後のアイランドグリーンで、過去幾度となくドラマが生まれました。
 三平はこのコースに魅入られ、ゴルフコースのプロデュースの世界にのめりこんでいった、と言っても過言ではありません。水と緑の芝、周囲の住宅、そして遠景に見えるカリフォルニアの山々との対比が素晴らしい世界を作っています。日本にこういうコースを作りたいと本気で思いました。
 ですからこのコースと今週のマスターズの開催コースだけが、コースを変えない、つまり毎年同じコースで開催されるメジャートーナメントなのです。それだけ魅力がいっぱいのコースなのです。

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泣かせる!全美貞の支援。  15:41

 震災の話にばかりなってしまいますが、キム・ヒョンテ、アン・ソンジュの日本ツアーの男女賞金王がそれえぞれ1000万円づつ支援金を持参してきたことは各メディアでも報道され、なんと律儀なことかと、評価がさらに上がったのは記憶に新しいことです。一方この二人よりもさらに早く支援をしたいと連絡してきた韓国のプロがいたのです。あまり報道されなかったので、三平もあれえ?と思ったのですが、この支援を表明したのは彼女のマネージャーに対してでした。その時、彼女は、報道陣にリリースしましょうか?というマネージャーを言葉を振り切りこう言ったそうです。
「私はリリースなどは入りません、一日も早く支援したいだけです。」このマネージャーは、よしもとクリエイティブエ―ジャンシーという吉本興業のスポーツマネジメント部門の大澤三香さんでした。
大澤さんもびっくりの行動に、三平ももらい泣きしてしまいました。この発言の主とは、全美貞選手のことです。震災後すぐのことで、東京都内もまだ落ち着いていないころのことなので、大澤さんも感動したとのこと。人間的にも魅力一杯の全美貞選手ならではのことなのでしょう。ますます彼女のファンが増えそうです。
全美貞さん、ありがとう。
 その他にも女子プロゴルフ界の支援も増えています。大塚有理子プロなど人気女子プロ達もチャリティーイベントを企画したり、募金活動に余念がないようです。
 来週やっと再開するトーナメントでも元気な姿を見せてもらい、被災地に元気を送ってもらいたいと思います。

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三平 被災地に行ってきました。 2011年4月4日月曜日 12:58

 震災から20日過ぎた4月2日3日と三平も被災地を訪れました。車に段ボール10個分ぐらいの野菜とお肉、カップラーメンなど詰め込んで行ってきました。様々な方が支援金を寄付し、ゴルフ界からも石川遼選手が今期の賞金全部、有村智恵選手も獲得済み賞金、あるいはやっとJGTOも賞金総額の6%支援、青木功選手も支援チャリティー大会を立ち上げ、宮里藍選手達も支援基金を立ち上げました。
 一方お金のない三平は、できることと言えば、自分の身体を使って支援すること。つまり支援物資を持って車で運ぶことしかできません。ソフトバンクの孫さんの100億円支援とか楽天の三木谷さんの10億円には遠く及びませんが、まず自分の目で現地を見て、被災者と話をしたいと思っておりました。今回訪れたのは、三平の出身地の仙台、親戚の多い岩沼や亘理を中心に被害状況を見てきました。いやはやなんでこうなるの?
というぐらいひどい状況でした。仙台空港付近に行った時は、絶句状態になるほどの悲惨さでした。空港の周辺は、仙台の自慢の米どころです。その広大な田んぼの中に、無数の車、船、津波で破壊された家の残骸などが点在し、車が田んぼに逆さに突き刺さっていました。涙が自然に伝ってきて、景色がかすんで見えなくなるぐらいでした。テレビで見るのとはまた違って、この後どうなるんだろう、復興なんて生易しいものではない、というのが実感でした。
 目の前の風景を見たまま立ちつくしてしまい、我々は何かしなければいけない、今我々は何をしなければいけないんだろう?と自問自答の世界となっていました。
 最初に行った老人ホームに段ボールの野菜数個を持って行くと、園長さん始め、スタッフ皆さんが出てこられ、涙ながらにありがとう、と言ってくれましたが、自分たちのことはさておき、それだけつらい思いをしながら老人達のお世話係をしているんだな、ということが手に取るようにわかりました。
 我々のゴルフ界もひどい状況ですが、ゴルフ界の我々が何をすべきか、考えていかないとだめだ、ということを実感した訪問でした。
 ゴルフ場もひどい状況で、池が崩れていたり、クラブハウスのガラスがめちゃくちゃだったり、グリーンが陥没したりと、改修工事に2,3か月はかかるのではないかと思います。さらに従業員が被災に合ったところも多く大きく運営に支障をきたしています。
 混乱の中、憔悴しきった心をいやすのもゴルフですが、ゴルフでまた元気を復活させるのもゴルフです。ゴルフ場から税金を多く支払い、支援に回していただくこともゴルフ場の役割です。
 とにかく何とかしなければいけない状況です。ご報告まで。

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速攻支援!青木功プロ、金庚泰プロ 2011年4月1日金曜日 15:26

 昨年の日本男子ツアーの賞金王・韓国の金庚泰選手が、なんと現金1000万円を東日本大震災復興支援金として持ってきました。マスターズに向かう途中、日本に立ち寄り日本ツアー機構を通じて寄付をしたのです。
さすがにやることは速い。日本の各ゴルフ団体がまだ具体的な支援を表明していないこの時期に、自分で現金を持ってきたということ自体びっくりですね。賞金王を取るぐらいのゴルファーだから、このような速攻は朝飯前かもしれません。やはり今自分は何をやるべきか、ということをすぐ判断でき、しかもすぐ実践できるということでしょう。ゴルフのプレーで培った危機管理もしっかりしているようです。それにしても頭の下がる話です。三平も脱帽です。本当に感謝ですね。
 一方毎年チャリティートーナメントを開催している青木功プロもご自分の大会を通じて、王貞治さん、日野テルマサさんと一緒にチャリティートーナメントの開催を発表しました。こういう時の行動は金プロに負けじと速い方です。現地も既に視察したという話もあり、米国ツアーに参戦してから培われた本物のチャリティーがどういうものか、ということをしっかりと理解している青木プロならではの速攻です。
 お二人とも理屈やしがらみなど関係ない、支援したいと思えば自然と身体が動く、というタイプです。ゴルフというスポーツの役割を熟知しているからこそできることです。そうですゴルフは助け合いのスポーツ、仲間を築くことを大切な目的としたスポーツなのです。
 被災地出身の三平も感謝、感謝です。

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