今年の全米オープンは寝不足になっても見る価値がある 2010年6月17日木曜日 11:14

 201年のメジャーは、全英オープンがセントアンドリュースオールドコース、全米オープンはペブルビーチとプロゴルファーなら誰しもが戦ってみたいと思う難関でかつ名コースで開催されます。今週開催されるペブルビーチは、ちょうど10年前の2000年にも開催され、タイガー・ウッズが2位に15打差をつけ、圧倒的な強さで優勝しています。あの時のタイガーは敵なしでした。日の出の勢いという表現は、彼のための言葉と言っても過言ではありませんでした。しかし今回は、本人の女性問題が発端の離婚問題を抱え、妻と争った際の怪我の件もあり、全く万全ではありません。しかしどうもマスターズの時と違い、精神的にも体力的にもかなり復活しているようなのです。記者会見でも「マスターズの時より準備ができている」というコメントをしています。
 こうなると現在体力、精神的にも今が一番充実しているというフィル・ミケルソンとの戦いは、至上最も熾烈な戦いになります。これは見逃せません。ペブルビーチは、そのしっかりとした腰の強いラフの芝との戦い、そして海に面したホールの風との戦いが強いられます。この二人のプロも最高の技術を駆使して攻略してくるでしょう。これが勝負を決める奇跡のショットにつながってきます。
 過去全米オープン史上最もエキサイティングなショットと称される1982年のトム・ワトソンの奇跡のチップインバーディーもこのペブルビーチの17番ホールでした。グリーン横の深いラフに入れたワトソンの渾身のアプローチショットがチップインし、ジャック・ニクラウスを下し、大逆転優勝につながったショットでした。そんな奇跡のショットが出るのも、このペブルビーチが超難関コースだからなのです。
 日本からも大挙して出場しますが、石川遼選手の攻めのゴルフがもしかして奇跡を生むかもしれませんし、池田勇太選手のガッツなゴルフにも期待したいと思います。また今年絶好調の藤田選手のステディーなゴルフが難関ペブルビーチを攻略する可能性もあります。 
 そんなことを考えただけでも今年の全米オープンは、寝不足なんて言っていられませんね。