偉大なゴルファーの名言レッスンコーナー その30 2011年8月26日金曜日 16:24

『基本を習うのはさほど難しくはない。しかし持続力がないものだから、たいていの人は自分の潜在能力より低いレベルで妥協してしまう。』

                    ジャック・ニクラウス(1940~)

ニクラウスは米国の全スポーツ選手の中、ある通信社のアンケートで20世紀で最高のアスリートに選出されたこともあります。日本では帝王の冠詞がついて、メジャー勝利数18はまだ破られていません。タイガー・ウッズが14と、あと4個に迫っていますが、さあどうでしょうか? ニクラウスはアマチュア時代から神童と呼ばれ、大人になっても天才であり続けたが、それを支えたのは持続する努力でもありました。「継続は力なり」ということを実証する「言葉」であるといえます。

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ゴルフは奥が深い、だから謙虚にならなければいけない 2011年8月15日月曜日 14:21

 これはゴルフの先達の言葉ではありません。全米プロを見ていましたら前週のブリヂストン招待で優勝争いをしていた石川遼が初日最下位、2日間通算17オーバーで簡単に予選落ちでした。またあの栄華を誇ったタイガー・ウッズも全く歯が立たないという感じで予選落ち。ゴルフというスポーツはいったい何なんだろう。前日まで好調だったスイングが突然崩れる、などいうことはアマチュアにはしょっちゅうありますし、あの全米オープン優勝のマキロイにしてもマスターズ最終日の崩れ方は尋常じゃなかったと思います。
 私の先輩もゴルフの前日練習場で、『今日の練習でゴルフを極めたぞ、明日は完璧だよ。』と臨んだ翌日、90も切れず、100たたきなどというスコアにがっくり。こんなことがプロ、アマチュアに限らずいろんなところでよくあります。逆を言えば、これだからゴルフをやめられないのではないでしょうか。
 当日の体調にもよりますし、コースの風や芝の状態、ちょっとしたタッチの違いで起こるパッティングのずれ、普段の生活における精神的なダメージもスイングに影響します。さらにはバーディー狙いの欲望が強くなると途端に崩れ、ダブルボギーをたたいたりする、これがゴルフなんですね。『ゴルフは奥が深い。』評論家はこの言葉ですべて結論づけようとしますが、これ以上の表現方法もありません。
 解決方法としては、やはり謙虚な姿勢、ゴルフに対する考え方が必要だということです。常に、まだまだスイングの勉強しないといけない、冷静にお世話になります、とコースに頭を下げ、プレーさせていただきます、と挨拶が必要なのがゴルフなんですね。70勝あげた後にゴルフを教えてください、と頼まれた樋口久子さんが、「私はまだまだ教わらないといけないことがあるのでごめんなさい」断った例、青木功さんがコースに行くと必ず最初に支配人のところに行って、「今日はお世話になります」と挨拶していた例、あの中部銀次郎さんが、「パー3で私はホールインワンを狙ったことがありません。常にグリーンの真ん中を狙うだけです」という姿勢。
 今回の全米プロはこれらの姿勢が必要だと教えてくれる大会だったような気がします。そういう意味では石川遼の鼻っ柱は簡単にへし折られました。

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偉大なゴルファーの名言レッスンコーナー その29 2011年8月9日火曜日 10:37

『格好なんて気にするない。格好気にしてたらそればっかり気になって上達などそこで止まっちまうよ』

                       中村寅吉(1915~2008)

158cmの小柄、太鼓腹を突き出した体型ながら、飛ばし屋だったトラさん(中村の愛称)。それは独自につくりだした「2段モーションスイング」に負うところが大でした。練習方法も独自。アイアンでクラブハウスの屋根を越す練習で度胸をつける話。当時、ハウスのガラスは給料の倍したそうです。それを割っては・・・、度胸をつけるにはもってこいの生きた練習だったとトラさんは述懐していました。
また真っ暗闇のなかで練習具グリーンでのパット。「どうせ見えないんだから左耳でカップインの音を聞きやいい。本番でもへッドアップなんかしねぇよ」と言ってました。
自信なき正当は自信ある我流に負ける」との格言を地でいき、戦後のゴルフブームに火をつけました。弟子の樋口久子も独特の「スェー打法」で“世界一”になりました。要は格好より魂のこもったスイングをつくれるかどうかではないでしょうか。

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偉大なゴルファーの名言レッスンコーナー その28 2011年8月4日木曜日 10:01

『3オン1パットのパーでも、スコアカードには4としか書かない』

               中部銀次郎(1942~2001)

中部は日本アマを6回勝ち、プロ・トーナメントでもアマの身で勝利していますが、「バーディはプロのもの。アマはいかにパーをセーブするかが命」というのが口ぐせでした。だからプロはパーオンが必定になりますが、アマは3オンで十分。こう考えるとトラブルになったら必ず安全なところへ出すなどする“余裕”が出てきます。うまくして次打で寄せればアマの理想であるパーがとれるかもしれない・・・。中部はこういう考えかたでした。こうしてとった見栄え悪いパーも、パーオンしてとった綺麗なパーも、結局同じパー。3.5とも4.5のパーともスコアカードには書きません。スコアカードに書く「4」を知ること。これがコースマネージメントという概念を知ることにもなるわけです。

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難関カヌースティーを完全に攻略したヤニツェン 2011年8月1日月曜日 16:24

 あの世紀のプレーオフと言われた1999年全英オープン。フランスのヴァン・デ・ベルデ選手が、カヌースティーの18番でクリークに入れ、3打差の貯金を使い果たし、プレーオフの結果敗れたという事件(?)は忘れたくても忘れられないことです。三平も、それ以前、ある大会のプロアマでご一緒し、話をしたことがあり、ヴァン・デ・ベルデ選手には好印象をもっておりましたので、テレビの前で応援していたのです。しかしあの事件には、本当にショックを受けたものです。あの18番ホールのバリー・バーンと呼ばれるクリークには、ティーに立ったものしかわからない恐怖感を強く感じます。不詳三平も実はカヌースティーでプレーするたびにこのクリークに入れております。記念に入れてきた、といつも強がりを言っていますが、実は吸い込まれるように入ってしまいました。ティーの直前を横切り、さらにその流れがグリーンの手前で再度横切っているのです。このクリークは、その前の17番ホールにもあり、フェアウエイを横切っています。それで18番に来た時にその恐怖感が増長されるのです。クリークの幅が5mですが、とても広く見えます。
 昨日テレビでヤニツェンの18番ホールのプレーを見ていたのですが、別にクリークもバンカーも何もなかったようにアイアンでピンそばに寄せ、バーディーを取っていました。時代が変わったのか、あるいは何か距離でも間違えているのか、と不思議な気分で見ていました。しかしそれがヤニツェンがすごいプレーヤーだった、という証だったことにしばらくして気が付きました。それにしても16アンダーというスコアにはただただあきれるばかりです。カヌースティーを制する者は、真のチャンピオンという称号を上げよう、という伝説もあるぐらいなのです。しかもこれまで米国ツアーで9勝もしていますが、そのうち5勝がメジャーだということですから、これはタイガー以上でしょう。すごい選手が出てきたものです。伝説のプレーヤーにすでに仲間入りですね。
 日本期待の宮里美香選手もパンチショットを駆使してよく頑張っていました。彼女のゴルフも称賛に値すると思います。
 今の三平は、もう一度カヌースティーに行き、プレーして彼女達がどれぐらいすごいことなのか、確認したい気分でいっぱいです。
 それにしても世界中の女性のパワーがさらにアップしていますね。

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