見ごたえのあった2010年賞金王争い 2010年12月6日月曜日 11:37

日本のゴルフトーナメントツアーの最終戦日本シリーズJTカップは、実に見応えのある最終戦でした。優勝賞金の4千万円をめぐって、1位のキムキョンテ、2位の石川遼、3位の池田勇太の3人の争いにゴルフファンならずとも3人の一挙手一投足に目を見張ってテレビを見ていたと思います。この3人に割って入った形で優勝を狙った藤田寛之、谷口徹がその争いをさらに刺激した形の戦いでした。日本シリーズが開催される東京よみうりCCは、17番ホールと最終18番ホールパー3の結果が鍵となります。17番でバーディーもしくはイーグルを取り、18番を最低でもパーを死守した選手に最終的に勝利も女神がほほ笑むのです。池田勇太は前半、このセオリーを守り首位に立ちましたが、後半逆にこのセオリーを守ったのが藤田寛之。17番ホールをイーグルとした後、最終18番でも緊張のパーをセーブし藤田がこの3人を尻目に優勝、賞金ランキングでも2位となりました。最終日17番18番でこのセオリーを守れなかった池田が敗北した形となったのです。石川は初日の76が響き最後まで優勝争いには届きませんでした。
 一方1位のキムキョンテは、確実にパーを拾っていく堅実なゴルフに終始、もし池田や石川に優勝されても、賞金王は確実なポジションを最初から狙っていたようなプレーぶりでした。実際年間通じての平均ストローク、パーキープ率、パーオン率に関しては、圧倒的にキムが1位に輝いていることからもおわかりでしょう。
 しかし3人3様、藤田も入れた4人の賞金王争いは、近年稀にみる闘いで久しぶりにワクワクする最終戦でした。これでこの4人が来年のマスターズに参加する可能性が出てきましたが、日本ツアーで、この4人の切磋琢磨がみる事ができ、さらに世界の檜舞台でこの4人の活躍を見る事ができたらどれだけ日本のゴルフ界が盛り上がることでしょうか。男子も韓国に負けたか、という批判に関してはまた別の話とし、日本のゴルフ界を最後まで盛り上げたという貢献度がこの4人にあったと思います。
 来年は、さらに薗田峻輔やランク5位となった松村道央あたりが絡み、混戦模様になるのは必死の様相だと思います。来年も本当に楽しみな日本ツアーですね。

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