今夏の猛暑は、ベントグリーンにとって大変な夏でした。 2010年9月30日木曜日 13:32
先日、ある芝生を販売している会社の人とお会いしたのですが、今年の夏はバタバタ忙しくて大変でした、
と言っていました。そして彼らの商品の芝生がほとんど売れてしまい、無くなってしまったというのです。商売上、売り上げは上がったのですが、実際各ゴルフ場からの悲鳴に近いオーダーが来て、悲惨な状況を見ながらの仕事だったのでつらかったです、というものでした。
実際全国のベントグリーンの半数近くがこの猛暑で病気あるいは、赤焼けなどグリーンの芝が無くなった部分が多かったようです。
トーナメントを見ても、グリーンの端のほうは赤くなっていたり、グリーンスピードがとても遅かったりと影響は甚大でした。どうしてこのような現象になるのか、皆さんご存知でしょうか?
根本的には、ベントグリーンというのは、冬芝、つまり寒冷地で育つ芝なんです。それが気温30度以上になると、直射日光をまとも浴びるグリーン面は40度以上になってしまいます。20度以下でいい育ち方をするベント芝にとっては、たまったものではありません。夜中に水をやり冷やし、必要な水分を上げなければいけません。母親が赤ん坊が泣きやむようにあやしたり、ミルクを上げたりしている状況と同じように、グリーンキーパーも24時間あやさないといけない、という状況だったのです。またベントグリーンは、繊細な体質なので、虫などにも弱く、細菌性の病気にもすぐかかりやすくなります。消毒を常にしていないとすぐ死んでしまう体質なのです。
いいグリーンを提供したいと思う反面、病気から守るということもあり、この夏だけは、皆さんグリーンが遅いとか、柔らかいだとか、あまりグリーンキーパーをいじめないようにお願いします。今年は芝が存在するだけで、褒めてあげなければいけない状況だったのです。三平から、ゴルファーの皆さんへのお願いでした。
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