石川遼、薗田峻輔の戦いと藤田幸希の優勝の違い 2010年9月13日月曜日 11:30

 先々週のフジサンケイクラシックの石川遼と薗田の戦いは見ごたえがありました。最後の18番でトップの薗田に並んだ石川の神がかりのショットとプレーオフの二人の戦いは、日本のトーナメント史上、語り継がれる戦いだったと思います。こんな戦いがいつも見られるトーナメントを展開していれば、日本の男子ゴルフ界の人気も不動のものになります。それにしてもゴルフファンはテレビにくぎ付けになっていたのでしょうね。
 一方先週の女子プロ界のメジャー、日本女子プロ選手権は、藤田幸希の強さが圧倒的でした。特に3日目、あれだけ完璧なゴルフをされたら2位に5打差をつけるのは当たり前。最終日は内心は余裕の勝利だったと思います。それにしても今回の大会は、この異常な暑さの中で開催されているので、トーナメントに対する芝の管理も大変だったと思います。その影響が出たのが今回の日本女子プロ選手権だったと思います。
出場した女子プロに聞くと、とにかく遅かったそうです。遅すぎてパッティングの調子を崩してしまい、それが他のショットにも影響してしまった、というプロが続出だったようです。みんな同じ条件でのプレーなので、文句は言えず、そのグリーンに一番対処できたのが藤田幸希だったということになります。かわいそうなのは、開催コースのグリーンキーパーです。この暑さと突然の大雨が今年の全国のコースのグリーンに大きく影響しました。グリーンコンディションがくるってしまったのです。いつ芝の病気が出るか、赤く焼けてしまうか、戦々恐々と様子を見る毎日だったと思います。ですからグリーンの芝を短く刈り込めないのです。グリーンの芝というのは、寒地型の芝ですから、高温多湿は大の苦手なのです。ゆえにあのグリーンスピードは、グリーンを守る上ではしょうがいないのです。この時期のトーナメント開催コースを選択するのは容易じゃなかいのです。
 その点、フジサンケイのほうは、例年と違うとは言え、富士山の麓の涼しいところのコースですから、いいコンディションに仕上がっていたと思います。だからあのような石川薗田の戦いも実現したのですね。気候が日本女子プロ選手権の奈良のコースとじゃ全く違いました。突然の異変の気候とは言え、この時期の開催コースの選択は難しいですね。
 でも薗田の最後のはずしたパットは、案外この暑さで、伸びの早い芝が1本あったためかもしれませんね。
これも自然との戦いと思えば、ゴルフの宿命かもしれません。

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