全盲の後藤さんが世界選手権で2位になりました。 2010年9月1日水曜日 16:07

 私、こう見えても2つの身障者ゴルフ協会のお手伝いをしています。顔に似合わず社会貢献もやっているのです。貢献かどうかわからないんじゃないの?などおっしゃる方もいるかと思いますが、現実的に一緒にゴルフを楽しめればいいんじゃないかな、と思ってお手伝いしています。きっかけは、数年前に、三重県で厚生労働大臣杯全国身障者ゴルフトーナメントを開催している小池理事長から、関東地区の身障者の方々が、あいさつに行くからよろしく、ということが発端でした。単に挨拶だけで、一緒にゴルフをやりましょう、という話だろうな、などとタカをくくっていたのですが、いざお会いしたら、片足のない方、手のない方、脳性麻痺で片手が利かない方など数人が来社し、一緒に協会を立ち上げてくれませんか?というのです。突然だったので驚いたのですが、彼らの真剣な目を見たら断れなくなってしまい、思わず「わかりました」と答えてしまっていたのです。以来NPO法人を立ち上げ、年に何回かのイベントを構築し、楽しくゴルフをやっています。
 私にできることは、ゴルフコースにお願いして身障者の枠を取ることです。数コースから了解を得、活動をしています。その中で2年前には、聾唖者の世界選手権の日本開催の誘致にも成功し、2012年に開催されることになりました。
 そして今回、会員になっていただいている全盲の後藤さんが、イギリスで開催された、世界ブラインドゴルフ選手権で、見事2位に輝いたのです。
 全盲の方は、必ず介添え人が必要です。クラブをボールのすぐ後ろに置き、方向を指示し、そこからターゲットまでの情報をインプットしてあげる方のことです。後藤さんの場合は、奥様がその役割をやっています。またクラブをカートまで運ぶのは、介助犬が行います。
 参加人数は13カ国から厳選されて出場した70名。その中での堂々2位ですから立派なものです。
 これは自分のことのようにうれしいニュースでした。
 身障者の皆さんがおっしゃるには、「ゴルフのおかげで、社会復帰ができたのです。」と言います。ゴルフのおかげで、知らない人とも話ができ、障害を持っていたのでつい引っ込み思案になり、消極的な考えになりやすい、それがゴルフをやったとたん前向きに話が積極的にできるようになりました、というのです。これはうれしい話でした。ちなみにスコアもいいんです。後藤さんは100を切るんです。先日も後藤さんの明るく、楽しそうに話しながらプレーをする姿を見て、いい光景だな、と思いました。
 こんな話、皆さんご存じないですよね?こんな世界もゴルフにはあるんですよ。

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