リンクスコースと全英女子オープン 2010年8月5日木曜日 16:51


 先週スコットランドのロイヤルバークデールで開催された全英女子オープンは、女子にとっては過酷なコースだと思います。リンクスコースのイメージは、どうも女性には合わないように感じます。風や雨、ほとんどメンテナンスなどでも手を入れることのない伸びきったフェスキュー芝のラフ。日本のコースしか知らない人達には、どこにゴルフコースがあるの?などという会話が聞こえそうです。
 リンクスというのは、海と陸をリンクするからリンクスといいます。スコットランドの海沿いにある広大な原野に造られていますが、元々はこの原野で羊の放牧が行われていたのです。この羊の牧場で働いていた人達が、羊を追いかけながら、石ころを棒っきれなどで打って遊んでいたのが、ゴルフの起源だという説があります。またバンカーは、その羊達が寒い海風を避けるために穴を掘って潜んでいた場所だったのです。次第に面白くなり、目標を見つけては、その目標を目指すように石ころをひっぱたいていた、ということだったようです。この羊の牧場にはさすがに女性は働いていなかったと思われます。頑健な男性達の遊びだったのです。
 歴史の資料には、スコットランドの王女が男性に負けじとゴルフをやり、男を負かした、という記述もありますが、一般庶民の女性達は、料理、洗濯、掃除に精を出していたのでしょう、史実には一般の女性は全く出てきません。出てくるのは、仕事をサボってゴルフにうつつを抜かす亭主を叱る場面だけです。それが元でリプレースというルールができているほどですから。
 そういうスコットランドの歴史を考えるに、あの荒涼としたロイヤルバークデールに美人ゴルファーは似合わないですよね。そんな思いで三平はテレビを見ていました。三平もスコットランドのあちこちのリンクスコースでプレーしましたが、何個ボールを失くしたことか、これが続くと惨憺たる雰囲気になっていきます。しかし途中思い直し、ゴルフの歴史を歩んでいるんだ、と思うと、博物館を歩いているような感じでプレーすることができます。それがまた病みつきになりやたりリンクスコースに行きたくなるんですね。
 三平も過去どれぐらい行っているか数えたら、セントアンドリュースオールドコースだけでも20回行っていました。いわゆるハマった、というやつですね。
 そんなリンクスコースで、宮里藍、上田桃子とも9位と大健闘です。この自信が大きいと思います。リンクスコースを克服すると他のコースが簡単に思えてきます。これからの2人の活躍が期待されますね。
 

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