偉大なプレーヤーの名言レッスンコーナー その10 2010年7月23日金曜日 14:03

 悩む時間はもったいない。1球でも多く打てばそこから答えがみつかるもんさ!
   中村寅吉(1915~2008)
 中村寅吉と言えば、1957年、当時ゴルフのオリンピックと言われた「カナダカップ」(現在のワールドカップの前身・霞ヶ関GCで開催)に団体、個人で優勝し、戦後の第一次ゴルフブームに火をつけたプロです。ベランメー口調で誰とでも開けっぴろげに話し、トラさんと呼ばれ人気者でした。弟子に樋口久子プロ(現日本女子プロ協会会長・全米女子プロ選手権優勝者)がいます。
 トラさんは小学校卒業後、家が貧しかったため、すぐキャディーの仕事についたようです。その時に見よう見まねの独学でプロになったのです。だから理屈はさておき、身体で覚えるということを実践し独特のスイングで一世を風靡したプロゴルファーでした。
 ゴルフ場では、お客さんが帰りクラブハウスの灯が消えたあとも、暗闇の中で黙々と練習グりーンでパットの練習に励んだそうです。カップインしたかどうかは、左耳で聞く。「だから俺はヘッドアップなんか絶対にしたことねえんだ。」と笑っていました。また「目で盗め、身体で覚えろ」というのが持論で、弟子の樋口久子達にも手取り足とりなどという教え方はしませんでした。そういえば樋口さんがよく「ドライバー1本で1日打っていたこともありましたよ」と言っていたのを思い出します。
 幸い現在は、レッスン本あり、ティーチングプロはいっぱいいますし、上達の方法はいくらでもありますが、この「1球でも多く打って身体で覚える」というのは、永遠の上達の極意だと三平も思います。
 トラさんの言葉をかみしめてさあ練習場に行きましょう!

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