マスターズに見る人間模様 その2 2012年4月13日金曜日 10:55

マスターズのもう一つの魅力は、過去の優勝者を大事にし、ゴルフ界の繁栄に貢献したプロを何歳になっても招待していることです。いわゆる温故知新です。過去の栄光に限りなく尊敬の意を表し、新たなプレーヤーの活躍を祈る、というゴルフの歴史を大事にする大会ですね。アーノルド・パーマー、ジャック・二クラウス、ゲーリー・プレーヤーが今年のマスターズのスターターを務めていましたが、あれを見たパトロンたちは興奮したでしょう。スタンディングオベーションで迎えられた晴れやかな姿は感動ものです。
 そんな中にあって、まさに大会の中心人物にならないといけないタイガー・ウッズの行動は問題です。パー3でミスショットした瞬間、クラブを放り、しかも足蹴りしていた姿が全世界に放映されてしまいました。三平もタイガーの大ファンです。デビュー当初よくトーナメントに行き、追っかけ取材をしていました。その頃もクラブを投げたり、4レターワードを叫んだりしていましたが、勝負にこだわる姿だからしょうがない、と思って許してはいたのですが、今や30歳を過ぎ、大記録に向かってまい進するゴルフを見せながらも、若手プロのお手本になるような尊敬されるべきゴルファーにならないといけない立場です。皆さん、数年前までのタイガーは、プレー中の素行が悪く、ツアーから年間1億円ほどの罰金を科せられていたなどということはご存じないでしょう。それでも優勝を続けていたし、タイガー目当てのギャラリーが多く集まっていましたので、それほど話題にはなっていなかったと思います。しかし今や立場は危ういものになっています。
以前タイガーのティーチングプロのだったハンク・ヘイニーがタイガーの実態という暴露本を書いたようですが、書いたこと自体あまりほめられたことではありませんが、あの人格者のハンク・ヘイニーが書いたのですから、実際腹にすえたことがたくさんあったのでしょう。このあたりでタイガーもそろそろ大人にならないと誰も見向きをしなくなることだってありえます。
 あのパー3での足蹴りなどマスターズでやるべき行為ではないですね。マスターズそのものをけがす行為です。激励の喝を入れたいですね。

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