日本オープンや日本女子オープンのラフが厳しいわけ 2011年10月14日金曜日 14:38

 先般の和合での日本女子オープンのラフは厳しかったですね。優勝スコアが12オーバーというスコアでも
わかるように、あまりにも過酷な設定でした。米国ツアーで優勝経験のある宮里藍は、アンソンジュでさえ15オーバーにもなるのですから、やはりどこか違うんじゃないの、と言いたくなります。日本オープンしかり、名門鷹ノ台GCのラフもかなり厳しいです。初日が4アンダーでしたら女子オープンほどではないにしてもピンポジションが厳しくなるにつれ、スコアは落ちていくような気がします。これはどういうことか、というと、欧米のコースのほとんどが、FWとラフの芝が同じです。違っていても同じ芝草で生産の年代の違いだけ。しかるに日本のコースは、北海道や寒地のコースは別にして、今回大会が開催されている関東以南は、ほとんどのコースが、FWが高麗、ラフ野芝という組み合わせになっています。それでFWの幅が、大体40ヤード前後で作られています。しかし日本オープンや日本女子オープンは、平均15ヤードの幅にされます。そしてラフは10cmぐらいに伸ばしています。ここでお気づきだと思いますが、我々一般プレーヤーが経験しているラフは、野芝のラフでしかもせいぜい伸びているとしても4~5cm、ところがFWの幅が15ヤードぐらいということは、プロの場合、高麗の芝のラフに落ちる確率が高いということになります。たとえて言うなら、野芝は、猫毛のようなもので、高麗を伸ばすとバリバリの剛毛が伸びている感じなのです。さすがに猫毛の10cmと剛毛の10cmとでは、違いすぎるのです。欧米のラフは、ティフトンという猫毛をくるくると絡まるようにしたものとベントの粘っこい、両方ともクラブヘッドに絡みつく芝です。しかし高麗の剛毛のような強い芝ではありません。こんな芝から打たないといけないので、各選手とも苦労しているのです。剛毛は出すだけで、飛ぶわけがありません。だから苦闘しているのです。一般の皆さんがこのラフから打ったらそれこそ腱鞘炎になってしまいます。日本一を競うトーナメントですから、これぐらい過酷な条件というのはしょうがないのかもしれませんが、いやはやプロは大変ですね。

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