石川遼で感じるプロゴルファーのマネジメントについて 2011年6月15日水曜日 10:18

 石川遼の保持している国際免許が日本で運転するにはある一定期間を過ぎないと無免許運転にあたるとの報道が流れました。プロ協会は、これを受けて軽微な不注意で処分にあたらない、と発表したのですが、この事件については何か腑に落ちないものを感じます。別にこんなことでいちいち目くじら立てることもないのですが、どうもこれまでの石川遼側のマネジメントに問題があるように思います。こんな道交法のことなど理解しているのが当たり前、知らないほうがおかしい。ゴルフというスポーツは自分が審判です。自己申告の世界です。それを隠そうとしたり、メデイアに対して隠ぺいをさせようとしたりする行為はいかがなものかと思います。つまりメディアとの付き合い方が、どうもうまくないような噂が絶えないのです。具体的に言えば、父親のマネジメントが高圧的で、不遜な態度をとられてしまう、という苦情が絶えないのです。メディアの記者たちは、インタビューはできなくなっては困るということで平身低頭で指示に従っているという話です。その問題点の中には、18番ホールを終わるとグリーン近くでコメントをもらう取材があります。政治家で言えばぶら下がり、というやつです。この時に父親から「遼は疲れているので椅子を用意してくれ。」と言われ、椅子の担当記者がいるという話です。昔からこのグリーン終了した後のぶら下がり取材は誰だってやっています。あのジャック・二クラウスやアーノルド・パーマー、タイガー・ウッズだってやっています。これを椅子を用意しないとやらない、という指示は前代未聞。世界でも石川遼だけでしょう。
 現在の日本のプロゴルフ界は石川遼がいないと成り立たないというのはわかりますが、こんなこと許されていいのでしょうか?とにかく父親の指示に従わないと取材ができないから従わざるを得ない、という状況なのです。ですので次第に記者たちはフラストレーションがたまり、その結果どういうことになるかというと、何か石川遼のほうに不利な事件がふりかかると、この時ばかりとたたかれてしまうのです。今回の無免許運転ではその一例です。
 米国ではメディアという存在はかなり重要視されていますから、各プロゴルファーはその存在意義を感じ、きちんと対応するのが当たり前です。存在としてはプロゴルファーと対等の立場です。お互い尊厳を感じインタビューに応じるというのが当然のことなのです。以前青木功プロも日本にいたときはメディアに対してはぞんざいな態度をとっていたが、アメリカに行ってメデァアの存在の大切さがわかり、それからはきちんとインタビューに答えることにしているよ、と聞いたことがあります。三平もトッププロのマネジメントとメディアの両方とも経験していますので、両方の言い分、立場が理解できますが、今回の石川遼のメディア対応は、かなり問題のように思います。
 一方石川遼は今週全米オープンに出場します。今週はプレー以外のわずらわしいことには気にせず、しっかりと頑張って、不祥事はプレーで払拭してほしいと思います。しかしもうちょっとメディアの世界などゴルフ界全体を見渡し、どういう人間関係となっているか勉強をしてほしいと思います。

ラベル: