温故知新 2012年1月10日火曜日 10:40

新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
新年最初の記事は、石川遼のマスターズでの予想活躍ぶりを占う、というタイトルで書こうと思っていたのですが、世界ランキング51位のままでなかなか出場権を獲得できないでいますので獲得するまで待つことにしました。今週からの米国ツアーに期待したいと思います。
 そんな中で新年早々我らがお父ちゃん、林由郎プロが、永眠しました。89歳の大往生です。三平は大変お世話になった方です。いろいろなイベントに参加していただき、模範ショットやミラクルショットを披露していただきました。あるとき、「おい、ボールを2つ横に並べてティーアップし、それを連続して打って、ボールが一番高い位置になった時に交差するという技をやってみようか、驚くぞ!」と言われ、やっていただいたところ、見事空中でクロス、参加者からはやんやの喝采でした。ゴルファーが一人でも増えるならいろいろやるよ、と言われ、テレビ番組まで作りました。30分のトークショー番組でしたが、その中に「押しかけレッスン」というコーナーを作ったのです。いきなり街の練習場に行き、白衣を来ていただき、全く知らない人にいきなりレッスンしたのです。相手はびっくり。でもこれがウケましたね。こういういたずらが大好きでした。こんな番組だったのですが、深夜放送にもかかわらず7%の視聴率を取ると、その影響で他局での日本プロの解説を降ろされてしまいました。あわてて林さんのところにお詫びに行くと、「何、いいんだよ、こっちのほうが面白いよ」と言ってくださり、続けていただいたのですが、本当に気遣いをする方でした。しかし私生活では厳しい方でした。「我々プロは5分遅刻したら失格なんだよ、だから私との約束に遅れてきたら失格、出直して来い」と言って断っていた姿をよく目の当たりにしました。でも次は親切の話を聞いていたのです。
 技術的にはバンカーなどが有名ですが、練習を拝見しているとトラブルショットだけ盛んに練習していました。「俺はね、一度木の横に止まったボールを打とうとして空振りしたことがあるんだよ、だからそれ以来トラブルショットだけ練習することにしたんだよ。」その代表があのバンカーの目玉のショット。一度ボールの下にヘッドを入れ、すぐ戻すという神業ショット。三平も教えていただいてトライしてみたのですが見事に出ます。長年の研究の成果なのでしょうね。そのたびに林のお父ちゃんを思い出しますが、三平にとっては本当にいい人を亡くしました。ゴルフ界に残した足跡は小さくはなかったと思います。まさに新年の最初の記事はこの林プロを偲ぶ温故知新の記事です。この思い出は末永く大事にしたいと思います。合掌。

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